zhizhiの「これいいよ!」(1) EaseUS Data Recovery Wizard Pro
分野に限らず「これいいよ!」という物を紹介するカテゴリーを作ってみました。
そして今回の記事は2000文字超の大作です(笑)
今回紹介するのは、パソコンのハードディスクなどがトラブルで読めなくなった時に、中のデータを復旧するためのソフト
「EaseUS Data Recovery Wizard Pro」
です。
先日の話。
写真のデータがかなり膨れてきてPC上の作業用SSD(1TB)が圧迫されてきたので、データを整理しようと思い立ちました。
先日までiMacに繋げていたRAID装置(TerraMaster)に6TBのHDDが2台入っていたので、ちょっと調子悪いけど、RAID1(ミラーリング)だしデータを整理する間の作業用なら問題ないだろうと、PCに繋げて初期化して、データのコピーを始めました。
なぜiMacから外して放置していたのかを忘れて...
そしてTerraMasterのRAIDモードを示すLEDがOffになっていることに気づかないまま...
なにせ6TBの大容量、どんどんコピーしてもビクともしません。
そのうち、Blu-rayディスクで保管していた昔の動画や、何台かのHDDに分けて管理していた過去の仕事で撮影したRAWデータなども一か所に集めて整理したくなって、どんどんコピーしてフォルダ構成を整理していきました。
一通りのデータを集めたところで、ふとWindowsの仮想ドライブ管理画面を見ると...
なぜか1台に見えるはずのRAID装置上に2台のドライブが見えていました。
ミラーリングがOffになってるじゃん!!
気が付いた次の瞬間、データをコピーしておいた方のドライブがシステム上から見えなくなりました。
PCを再起動してマウントしようとしたところ「初期化が必要です」のメッセージが。
やっちゃった...パーティションテーブル飛ばしたっぽい...
HDDで管理していた過去の仕事で撮影した写真、3年以上にわたって撮影してきた「おがたゆき」さんの写真、YouTubeにアップした動画、10年分くらいつけている家計簿、その他もろもろ...
約1.5TB分くらいのデータが一瞬にして消えました。
古いデータについてはBlu-rayディスクでのバックアップがあるとはいえ、最近のデータはまだディスク媒体にバックアップしていなかったので、頭の中が真っ白になりましたね。
1.5TBのデータは、さすがに諦めきれない...
そういえば以前、仕事で教育用のパソコンのリカバリ用に使用していた、パーティションを操作するアプリがあったことを思い出しました。
こちらのサイトから「EaseUS Data Recovery Wizard Pro」を見つけました。
無料でお試しできるし、EaseUSのアプリは以前仕事で使ったことがあるし。
ダメでもともととすがる思いでFree版をインストールし、RAID装置を接続して起動しました。
ミラーリングの切れたドライブを認識しましたが、やはりパーティションはありません。
とりあえず「パーティションの復旧」を選んで分析を開始します。
しばらくすると、画面のリスト上にNTFSのパーティションが。
そしてそのパーティション上にあったと思われるデータがどんどんリストとして表示されていきます。
これ、いけるんじゃね!?
すぐにライセンスを購入し、Pro版に切り替えます。
(分析はFree版でもできますが、復旧できるデータが2GBに制限されます)
6TBの大容量のせいか20時間近くかかりましたが、分析が完了し、復元可能なデータのリストが表示されました。
ここで必要なデータが格納されているフォルダを選択し、復元先のディスクを指定して「回復開始」を押すと、RAID装置上の消えたパーティション上にあったデータが、復元先のHDD上にコピーされていきます。
しかもちゃんとフォルダ構成を保ったまま。
なお復元先のディスクは、元あったデータの1.5倍くらいの容量を確保したほうがよいです。
最終的に1TBくらいのデータを復元しました。
まる2日くらいかかりましたが。
またいくつか消えたデータや、同じものが2~3個復元されていたデータなどがありましたが、必要だったデータはすべて復元できました。
Blu-rayディスクにバックアップが一部あったとはいえ、諦めかけてたデータがすべて戻ってきた時は感動しましたねぇ。
このブログを書く気になったくらいに(笑)
今回の教訓ですが。
- データの移動は落ち着いて、1個づつ確実にやる
横着するとトラブった時に混乱する - 万が一トラブった場合は、まずシステムをシャットダウンしてデータが保管されているHDDを外す
システムが動いているままだとデータが上書きされてしまう場合がある - ファイルシステムの論理エラーやバッドセクタくらいなら復旧できる可能性は高い
諦めずに対応を考える - RAIDシステムを過度に信用しない
RAIDだって壊れる時は壊れる - 大事なデータはHDD、Blu-rayディスクなど、複数の物理媒体で保管する
SSDはエラー発生時にドライブ全体が壊れて復元できないので、作業用と割り切って使う - 情報漏洩のリスクはあるけど、データを選べばクラウドストレージも保管先として選択肢に入れてよい
OneDrive for Businessは1TBの大容量が使えるうえに、誤ってデータを削除しても90日間(だったかな?)は「第二のゴミ箱」から復元可能 - 最近の復旧ソフトはかなりよい
トラブった時は諦める前に1個くらい試してみる
というところでしょうか。
特に今回ご紹介した EaseUS Data Recovery Wizard Pro は、覚えておいて損はないアプリだと思います。
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